公益社団法人日本バレエ協会

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「全国合同バレエの夕べ」について 

我が国バレエは、その黎明期からして首都圏中心に発達して参りました。しかし特に戦後、東京一極集中化の在り様は徐々に地方分散の傾向をたどり始め、現在では東京圏、大阪圏以外にも優れたバレエ団、バレエ教室が多数存在する様になりました。 ところでクラシック・バレエは、本来絢爛豪華な衣裳に凝った作りこみの成された舞台装置、そして何よりもオーケストラの演奏と共に演じられるのがその本来の姿であります。今でこそいわゆる地方都市にも大都市圏のそれに負けない立派な劇場が数多く存在する様になりましたが、この全国合同バレエが企画された昭和40年代後半、踊るに十分な幅・奥行きを持ち、舞台装置の幕を吊るに十分なバトン数を備えて本格的な全幕物<バレエを上演できる劇場は、大都市圏以外では本当に限られていたのです。 さらにオーケストラの問題は、もっと深刻でした。まず我が国のオーケストラの数というのは欧米のそれに比較して決して少なくはないのですが、その本拠というのはどうしても大都市圏に集中していました。この事情は現在でも余り変わっておりません。従って地方都市でオーケストラを招聘して公演を行おうとすると、莫大な経費がかかり、ただでさえ人口の絶対数が少ない地方都市で、採算の合う本格的バレエ公演を実現させるのは、かなり困難な事なのです。 そのために大都市圏以外の、我が国の様々な町で日々バレエ研鑚に打ち込む熱心な生徒達は、その真剣さにもかかわらず、オーケストラ付きの本格的なバレエの舞台を踏める機会は全く希であり、それは指導者にとっても大きなもどかしさでもあるのです。 その様な現状を鑑み、日本バレエ協会では、全国各地で日々レッスンに打ち込む生徒達に、大劇場でのオーケストラ付き本格的バレエ公演出演の機会を提供し、同時に地方在住指導者には自作発表の機会を提供し、更には全国各地の若い才能が一堂に会して演技を披露し合う事で、生徒達の更なる研鑚、切磋琢磨の機会となるべき公演として、この「全国合同バレエの夕べ」を昭和53年(1978年)にスタートさせました。 そして第22回、平成10年より本「全国合同バレエの夕べ」は、その公演趣旨が我が国舞台芸術の中核として位置付けられ、ここを拠点に我が国舞台芸術の総体的な振興・発展を責務とするべく位置付けられた新国立劇場の運営方針と合致するとの立場から、新国立劇場運営財団のご協力を頂き、例年大都市圏のみならず全国各地からの出演者300人以上を擁して、同劇場をお借りして開催されえております。

本公演は、日本バレエ協会各支部が支部単位で作品を決め、各地元在住者(出身者)を中心に出演者を選定して出品する形で上演されますが、それは我が国バレエの、最も現在的な生き生きした姿を一夜にしてご覧頂ける希な機会としても、広範な皆様のご支援を頂いております。

2015年:平成27年度「全国合同バレエの夕べ」のご案内

2012年:平成24年から昨年:平成26年までの上演年譜

1998年:平成10年から2011年:平成23年までの上演年

1979年:昭和54年から1997年:平成9年までの上演年譜